オルタナティブ教育

すごろくや「アナログゲームによる発達障害療育講座(アナログゲーム療育アドバイザー松本太一さん)」(2016/5/15)参加感想

2016年5月15日(日)、すごろくやさんのイベントスペース•す箱(新館)にて、アナログゲーム療育アドバイザーの松本太一先生による「アナログゲームによる発達障害療育講座」に参加してきました。

ボードゲームが好き、そして発達障害支援に関心あり、保育士として子どもに関わる上で、以前から気になっていた松本太一さんの「アナログゲーム療育」のお話を聞けて、良かったです‼︎

講座では、心理学者ピアジェによる認知発達段階論の4つのステージに分けて詳しく解説し、そのステージ毎に必要となってくる発達障害者の「課題」を挙げながら、ゲームを使った療育の実例や支援のポイントをご紹介してくださいました。

「落ち着きがない」「順番が待てない」「癇癪を起こす」といった問題行動を単に障害特性と考えるだけでなく、問題行動の背景にある、本人の苦手感を見極めるのにゲームがそのきっかけになることや、認知発達段階の各ステージの課題に合わせた支援、他者との関わり、客観的思考(戦略、適切な状況判断)の練習やコニュニケーションスキル(交渉、相手の立場を知る)の獲得のお話など、ゲームの特徴とうまく絡めて支援していく考え方が、研究と実践に基づいて丁寧に練られている印象でした。

何より(自分がボードゲーマーということもあるのですが・笑)ゲームそのものの魅力は大きいですね。保育の現場でも、発達を促すにあたり「遊び」への働きかけが大きなポイントになります。ですので、例えば「マイファーストフィッシング(ステージ1向き)」でのマグネットで魚がくっつく感覚(知覚刺激)から興味を引いて導入するといった点や、「雲の上のユニコーン(ステージ2向き)」で数の概念の苦手感が発見できた点、そして得点表上に獲得した宝石を並べることで勝敗が理解出来た話など先生があげる実例は、実地でうなづけることばかりでした。

以前、保育士の自主研修会で発達障害の専門家である先生の講義を受けた際に「障害者本人が、大人になったときの姿を幼児期から想定して支援を行えているのかを再考してほしい」という内容が最も印象的だったのですが、障害特性を理解しているはずの親や支援者であっても、つい目の前の状況への受身的対応になってしまったり、問題行動の背景を見る視点に欠けることもあります。また、目先のパターンやスキル獲得をに走ってしまうのではなく、本人が自分の力で思考し臨機応変な対応ができるように支援するのが大切なように思います。発達障害の筆談支援ツールを販売する「おめめどう」のコニュニケーションセミナーで伺った「一人の人間として自分のことは自分で決める権利、必要な情報を得た上で、自分で選択し、その選択の結果を自分で引き受けるためのコミュニケーションがとれることを目指している」という部分にも通じる気がしました。

松本太一先生は、自身のブログ(「アナログゲーム療育のススメ」)でも詳細に療育に活用するゲームや療育のお考えについてわかりやすく書いていらっしゃいます。LITALICO発達ナビでのコラム、ツイッター(@gameryouiku)などでの発信もとても勉強になります。

講座は、認知発達からのアプローチでしたが、ゲームを通じた心理面でのサポートをどう行っていくのかというのもシリーズですごろくやさんで開催したいとのこと。是非とも行きたいと思いました。

定員が早くにいっぱいになったそうで、同内容の講座が6月にあるそうです(ゲーム「すすめ!! 海賊さん」付き)。発達障害のお子さまを持つ保護者の方、支援に関わる方で興味ある方はすごろくやさんのHPをチェックしてみてください。 ‪#‎す箱‬

「大人の学び場」のすすめ

教育の分野で注目が高い北欧諸国では、「ギャップイヤー」と呼ばれる、就職や進学の前に、自分の好きなことややって見たいことを追求する期間を取ることが一般的だそうです。一方で、日本は「履歴書の空白を嫌う」と言われています。しかし、大人になり、仕事を進めて行く上でも、今いる自分の世界から出て、広い視野で「学ぶこと」の重要性を感じる方も多いのではないでしょうか。日本でも、アンテナを張り巡らせると、様々な「大人の学び場」があります。

ジャンル別・オススメの「大人の学び場」
【仕事や多様な価値観を学ぶ】
仕事旅行
いろんな仕事を実際に体験したり、その仕事についていろんなお話を聞く事ができます。自分の仕事観や働き方について考える機会になります。変わり種では「神主になる旅」など。実際に観に行くことで独自の工夫や苦労を知って、ものの見方やその仕事のイメージが変わるかもしれません。弟子入り可能な旅もあるので、思わぬ転職もあるかも?!

世田谷ものつくり学校
廃校となった中学校校舎を世田谷区から借り受け、クリエイターの仕事場を提供。さらにイベントやワークショップなどの開催で学び場、遊び場として一般にも開放しています。仕事、遊び、学びを地域の産業交流につなげる先駆的な試みの一つです。

自由大学
「自由に生きる人の学びの場」として旅、IT、DIY、出版、音楽、起業、生き方…などの講義があります。(世田谷ものつくり大学から表参道へキャンパスを移したとのこと)

【アカデミック】
放送大学
放送大学は、正規の通信制大学です。授業のレベルも高く、最新の知見を取り入れた幅広い分野の専門講師が揃っています。学生として登録しなくても、無料でラジオ、テレビを視聴して学ぶ事が可能です。主要なコースのテキストは本屋に売っています。

大学の科目履修生
多くの大学では科目履修生を受け付けています。大学によりますが、1科目辺り2−3万円程度(別途、入学料や施設使用料がある場合も)で正式に受講することができます。最近は講義要綱がネットで自由に検索できる場合もあります。学びたい先生、学びたい科目の授業が科目履修生が履修可能になっているか、各大学に問い合わせてみるとよいです。

大学のエクステンションセンター
大学では生涯学習の一環として、わかりやすく一般向けに大学の先生が講義してくれるエクステンションセンターを利用することもできます。

大学のイベント
大学の学部学科、研究所やサークルに至るまで、大学の関係者が専門分野のトピックで研究会や勉強会などを開いています。一般向けに公開されるイベントやシンポジウムもありますので、関心ある分野の学会のサイトを覗いてみましょう。

【留学】
時間とお金に余裕があり、海外に住むことに興味があるなら、海外のコミュニティカレッジ(地域の人向けの教養学部)やリベラルアーツカレッジ(一般教養を中心とした学部教育機関)、専門学校や大学のエクステンションセンター、コミュニティセンターがオススメです。英語が心配なら英語のレベルが上がるまで入りたいカレッジ付属の語学学校で英語から学べます。また個人や小さな団体が運営するアートコミュニティーのクラスであれば短期で体験することもできるでしょう。海外旅行のついでにアートやDIYクラスを受けることも選択肢の一つです。

教育基本法で掲げられている「生涯学習の理念」

学ぶことは、生涯に渡り重要なことです。教育基本法で「生涯学習の理念」は以下のように掲げられています。

教育基本法
(生涯学習の理念)
第三条
国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。

どのレベルで、どんな学びを、どこで、どんな人と一緒にしたいのか。どのくらいの頻度で学び、どのくらいの予算をかけられるのか。学びによってどんな豊かな人生を送りたいのか。そんなことを考える「自由」があるのは日本だから、とも言えます。長い人生の1年か2年、じっくりと自分と向き合い対話する、そういう「空白」の期間を好む社会になればいいなと願っています。

「空白」に縛られずに、「空白」を楽しむ社会。そんな社会にするには、大人が学ぶことを楽しむことが大切なのかもしれません。

マトカトリ主催:フィンランドセミナー「フィンランドの子育てと教育」参加レポート

2016年1月30日(土)に、フィンランドの観光情報を提供するマトカトリさん主催のフィンランドセミナーに参加してきました。私が参加したのは、シリーズセミナーの第2回でテーマは、「フィンランドの子育てと教育」。皆さんも、フィンランドの子育てが良いらしいとか学力が高いという話はニュースなどで聞いたことがあるかもしれませんね。実際のところ、どうなんでしょう?ということで、フィンランドの教育学を踏まえたお話をフィンランド人の講師に教わっていきました。

結論:フィンランドでは、「サポート」と「チャレンジ」から生まれる自立を促し、「子ども中心」の子育てや、知識そのものを学ぶより主体的に学ぶ教育が目指されている!といえます。 (さらに…)

【千葉】スペース海:不登校の子ども、障がいのある子どもの学びの場

スペース海は、千葉県千葉市の蘇我と西千葉にある「不登校の子ども、障がいのある子どもの学びの場」です。お子さまの障害や状況に合わせた個別の学習指導や、発達障害のお子さまを持つ保護者向けに、ペアレント・トレーニングやコモンセンス・ペアレンティングなどの講座も開催しています。

今回は、西千葉校におじゃまして、西千葉校責任者の関桂子さんにお話を伺ってきました。
スペース海では現在、蘇我校で30名程度、西千葉校で20名程度のお子さまに対して個別の学習指導を提供しています。もともと、理事長である新田恒夫さんが不登校の子どもたちの居場所作りのために1991年に蘇我でスタートしました。不登校のお子さんの中には、発達障害によって学校生活に馴染めないお子さんがいることに気づき、前述の通り、不登校だけでなく障害のあるお子さんの学習支援を主に、保護者の支援にも力を入れているそうです。 (さらに…)